雑感

 週間予報の天気をたよりに、農作業の計画を立てる。けれど今の季節ばかりは、一日があっという間。
 ゴールデンウィークですら子供達の手を借りての農作業、遊び感覚?とまではいかないけれど、ビニールハウスの中の自家用野菜を見て、「もうすぐ食べれるね!」と嬉しそうに話す子供達、自然とふれあう事を身近に楽しんでいるんだなぁ。と、何となく嬉しい。
 何かをする時、楽しみながら出来る事といやいやするのでは、能率も数倍ちがう。視点をかえて自然の中での労働は身体にもきっといいはず。
 連休も明けあわただしさが戻ってきた。農家はもちろん、企業では時短にリストラ、学校だって5日制が月2回に増えたお陰で、学校では時間割が、家庭では休日の対応に大忙し。自由な時間と、心のゆとりが目標だったはずなのに、何かへん。
 今朝、鏡の前で寝癖直しの子供達。登校前のあわただしい一こま。ちょっぴり早く起きれば言われなくてもすむのに、「いつまで鏡に向かっているの?時間をかけても 大して変わっていないと思うよ。身だしなみも大切だけど中身を磨くほうが、もっと大切だよ。」と、つい言いたくなってしまう。
 朝ご飯もしっかり食べ、ゆとりをもって学校へ行ってほしい。なぁーんて言っている私。少しでも寝ていたい気持ちはよくわかる。でも、時は情け容赦なく流れていく。
 もうすぐ娘の修学旅行。つづいて家庭訪問、そして間もなく花の植え付けに田植えも始まる。
   さあ、また今年も、忙しい日常に紛れ込んでいる、ささやかな幸福達と巡り会えるよう頑張らなくっちゃ!


苫小牧民報 1996年(平成8年)5月11日(土曜日)掲載


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