我が家の台風?

 4月は、年度のふしめでもあり、転勤シーズン、出会いと別れの季節ですよね。送別会や歓迎会、引っ越しや御近所への挨拶回りなども、年中行事の一こまでもあるかのようにそこかしこで見かけるこの時期。
 転勤族の友人A子は「引っ越しが大変だから。家具も買えないのよ」などと不平をこぼす。それでも私達農家のように、土地に縛り付けられて暮らさざるを得ない人間にしてみれば、心機一転、新しい土地や人々に希望を托せる彼等はいいなァーと思うのですから人間(私?)って勝手ですよね。
 そんな訳で、悔しいけれども私の場合、いつものパターンで、お迎えする立場。でも新しい出会いは、最初の印象がやっぱり大事と、「いつも笑顔で」と心がけているつもり。
 主婦の場合、たとえ主人のお客様であっても妻として、きちんと紹介してもらいたいという思いが誰しもありませんか? ご主人が、奥様を紹介する時の表現には色々あります。例えば、家内の○○です。(つきなみ)妻の○○です。(普通)うちのかみさん(気取りがなくて割合好き)うちの嫁さん(そぉーなんだけど、さっ…)主人が口にするとどれもしっくりこない。あなたはどれがお好き?
 「我が家の太陽です。てのはどう?我が家にとって、なくてはならない存在っていう意味でさ。」と主人。「いいね!それって。」と私。でもそのあとに「時々曇って、我が家の台風になるのが玉に傷なんですがね。」と続くらしい。「このぉ!」でも言えてる。そういえば、さっきも子供達に雷を一発お見舞したばかりの私でした。トホホ…


苫小牧民報 1996年(平成8年)4月13日(土曜日)掲載


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